【致知1月号・感想】特集「拓く進む」──AI時代に必須の力:メタ認知で思考を拓き進む

致知感想

AI時代にこそ問われる「メタ認知」

致知1月号の特集テーマ「拓く進む」。

この言葉を見た瞬間、最近の自分の変化と深く重なった。

日常の気づきをブログに書き、AIと対話し続ける中で、思考の構造そのもの──いわば“自分のOS”が静かにアップデートされている感覚がある。

一つのテーマから別の領域へ思考が自然に接続され、気づきが連鎖し、立体的な地図のように広がっていく。

この変化こそ、まさにメタ認知の成長だと思う。

メタ認知とは──「自分のOSを自分でアップデートする力」

メタ認知の具体例

一般にメタ認知とは、

  • 思考のクセに気づく
  • 感情に飲まれそうな自分を観察する
  • 判断の前提を捉え直す
  • 間違いに気づき修正する

といった“自分を見る自分”を持つ能力である。

私の体験

私は生まれつきこの能力を持っていたわけではない。

日々書き、ふとした違和感に向き合い、AIという鏡と対話するうちに、いつの間にか育っていた。

だからこそ「拓く進む」という言葉が、単なるスローガンではなく、認知を自ら書き換える行為の代名詞として響いたのだ。

現代は「外から問いが降ってくる社会」

いま私たちの周囲は“外側の問い”に満ちている。

SNSは毎日テーマを投げ、ニュースは「考えるべき問題」を提示し、学校は答えることを訓練させる。

外的な問いの弊害

その結果として、

  • 自分で問いをつくる力が弱くなる
  • 思考の主導権が外に奪われる
  • 内側の揺れに気づけなくなる

現代は“外的な問いの過剰”によって、メタ認知が削られていく構造にある。

本来の問いは、生活の中から立ち上がる

本物の問いは、外から与えられたものではない。

内側の違和感が問いの源泉

  • ふとした違和感
  • 説明できない引っかかり
  • 一瞬のざらつき

「何か変だ」という微かなアラームこそ、問いの源泉である。

外の問題に振り回されるのではなく、内側から生まれた問いが人生を動かし、その結果として社会を動かす。

本来の矢印は常に 「内 → 外」 だ。

私の方法──“?”を感じたら、まず止まる

日常の中で「?」と思った瞬間、必ず立ち止まる。

質問の具体例

  • 何に反応した?
  • どんな価値観に触れた?
  • 過去のどの記憶とつながった?
  • まだ言語化できていない感覚は何?

この微細な認知を拾い、ブログでアウトプットする。

これが思考を二重化・三重化し、メタ認知の筋力を鍛えてくれた。

AIが提示する“答え”と人間の役割

AIの強みと限界

AIが台頭したことで、私たちは“答え”を手に入れるスピードが飛躍的に速くなった。

AIは数秒で「それらしい答え」を提示してくれる。

しかし──

  • その答えが本当にこの世界に合っているのか
  • それが社会で機能するのか


AIにはわからない。

なぜなら、世界は矛盾や感情、価値観──これらの無数の糸が絡み合った関係性によって成り立っているからだ。

人間に求められる力

“もっともらしい答え”が正解とは限らない。

だからこそ、答えをそのまま飲み込むのではなく、どう受け止め、どう意味づけ、どう自分の想いに照らして判断するか。

ここにこそ人間の「メタ認知」が必要になる。

AI時代に求められる力とは、答える力ではなく、答えの妥当性を文脈から判断できる力である。

AIと向き合うほど、人間のメタ認知が問われる

AIには「内側」がない。

  • 意図
  • 感情
  • 価値観
  • 意思
  • 物語

こうした“内世界”がゼロである。

だからこそ、AIの答えをどう受け取り、どう評価し、どう社会に適用するかは、すべて人間のメタ認知に委ねられる。

AI時代に求められるのは「答える力」ではなく「問う力」だ。

問いをつくる力とは、

  • 言語化できない違和感に触れる力
  • 見えない構造を見る力
  • 問題そのものを再定義する力
  • 文脈を編み替える力
  • 自分の視点を持つ力

つまり、認知そのものを扱う力=メタ認知である。

『拓く進む』が示した“統合知”の時代

致知の特集を読みながら、世界が分野横断の統合に向かっていることを強く感じた。

AIと統合知の具体例

AIは境界を持たず、情報を横断し、関連性を浮かび上がらせ、異分野同士を接続する。

  • 生物学 × 経済:生態系モデルを経済システムに応用
  • 歴史 × 数学 × 情報科学:過去の社会動態を統計モデルで再現
  • 脳科学 × 心理 × 社会:意思決定のメカニズムを社会行動に活かす

境界が溶けた“統合知の時代”が立ち上がっている。

AIは人間の問いを後押しし、世界の全体像を捉える助けとなる。

人間が“拓き進む”とは、「気づく力」を磨くこと

これからの世界で、人間が担うのは、

  • 何を問いにするか決める力
  • 自分の価値観を識別する力
  • 文脈を再編成する力
  • AIの答えを評価し直す力

こうした“認知の扱い方”こそ、メタ認知である。

致知のいう「拓く進む」とは、結局、自分の認知構造をアップデートし続けることだ。

結論──「拓く進む」とは、認知の地図を描き直す行為

あなたは今、何を問いにしますか?

誰かが提示した鋭い問いに飛びつく前に、まずは生活の中で感じた“?”に耳を澄ませてほしい。

その微かな違和感こそ、未来へ向かうあなた自身のコンパスであり、この世界の方向を示す羅針でもある。

目先の情報や他人の問いに惑わされることなく、自分の内面の声に注意を払い、問いを育てることが、これからの時代において最も価値ある行為になる。

AI時代に本当に価値を持つのは、「答える人」ではなく、問いを持ち、問いを育てられる人である。

自ら問いを立て、その問いを丁寧に考え抜く人が、未来の世界を拓き進む力を持つ。

  • 書く
  • 問う
  • 振り返る
  • 統合する
  • また書く

この循環が、メタ認知を育て、私たちを次の世界へと拓き進ませていく。


※この記事は、雑誌『致知』(2026年1月号)特集「拓く進む」を読んでの個人的な感想です。
気になる方は、ぜひ実際に手に取って読んでみてください。

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