【致知10月号・感想】特集「出逢いが運命を変える」──結婚・子ども・食を通して人生が変わる体験談

致知感想

結婚前の私と自分だけの世界

結婚を考えなかった日々

結婚する気なんてさらさらなかった。できるとも思えなかった。
一人暮らしで生活に追われることは少なく、日々の時間は趣味で満たされていた。マラソンや自転車という趣味に没頭することで、自由を感じ、自分の世界に没入することができた。
致知10月号の特集「出逢いが運命を変える」を読み、自分が当時どれだけ「自分だけの世界」に生きていたかを改めて振り返った。人生の運命を変える出逢いは、こうした予想外の瞬間に訪れるのだと感じる。

趣味に没頭する自由

休日は長距離ランや自転車旅に費やしていた。自然の中で体を動かし、風を感じ、景色を眺める時間は、私にとって至福のひとときだった。
その時間を通して、自分の身体や精神と向き合い、限界を超える達成感を味わうことができた。こうした「自分だけの充実した時間」があったからこそ、後の出逢いの価値を深く感じられたのだということだ。

出逢いの予感はなかった

結婚や家庭、人生のパートナーを意識することは、ほとんどなかった。むしろ、出逢いが自分の人生を大きく変える可能性については想像もしていなかった。しかし、人生の節目や出逢いが、意識や行動を変える力を持つことを改めて感じた。

妻との出逢いと価値観の違い

異なる家庭のルール

やがて妻と出逢い、8カ月の交際を経て結婚した。妻とは価値観がまったく違った。洗濯の干し方、掃除の順番、家庭料理の味付け、生活の細部に至るまで、私の世界とは異なるルールが存在していた。
最初は戸惑いもあった。しかし、違いを否定せずに受け入れることで、生活は次第に楽しく、学びの多い時間に変わった。出逢いが運命を変えるとは、こうした日常の小さな変化の積み重ねでもあるのだと実感した。

料理に感じた心地よさ

特に料理に関しては心地よさを感じた。砂糖を使わず、素材の甘みや旨味を生かす調理法に触れたとき、体も心も自然に受け入れられる感覚があった。
初めてその味に触れた瞬間、「ああ、これが本当に体に優しい食の楽しみ方なのか」と心から思った。日常のささやかな出逢いが、私の価値観や生活を少しずつ変えていった

違いを受け入れる力

価値観の違いは拒絶せず、尊重することが大切だと学んだ
洗濯や掃除の順序、家庭のルール、家庭料理──違うからこそ新鮮で、互いに学ぶことができる。この学びが家庭生活をより豊かで居心地のよいものにしていった。出逢いによる変化は、必ずしも劇的な瞬間だけでなく、日常の積み重ねにこそ現れるのだと感じた。

子どもの誕生と未来への意識

家庭生活の積み重ね

子どもが生まれ、家庭の中心は家族になった。毎日の生活は慌ただしいが、子どもの笑顔や成長を間近で感じられることは、何よりの喜びだった。
歩き始めた一歩、初めて食べた野菜の味、寝顔の可愛らしさ──こうした瞬間の積み重ねが、私の心を豊かにしてくれた。こうした日常の出逢いも、人生に大きな影響を与えることを改めて実感した。

子どもたちの未来を考える

子どもたちが歩む未来、日本の社会や食のあり方を考えるようになった。
彼らが安心して食を楽しみ、自然や人との関係性を学べる環境は残されているのか。出逢いが意識を変え、行動を促す力を持つことを再認識した。

日本の食料問題への気づき

日本の食料自給率は低下を続け、農と人の関係性も希薄になりつつある。このまま進めば、子どもたちは食の楽しさや、自然とのつながりを感じる機会を失うかもしれない。
出逢いが私の家庭と社会への視点を変えたように、「自分の行動次第で未来を変えられる」と強く感じた。

ブログを始めた理由と行動への決意

人と人、人と農、人と世界の関係性

このブログを始めたのは、関係性の大切さを伝えたいからだ。
人と人、人と農、人と世界──私たちは決して単独では生きられない。両親から生まれ、食べ物をいただき、人と関わる。その積み重ねの中に、今の「私」という存在がある。

だからこそ、その関係性を感じ、問い、考え、そして行動することが大切だ。
その気づきを、子どもたちへ、そして読んでくださる方々へ届けたい。

出逢いが運命を変える瞬間

妻との出逢い、子どもたちとの出逢い、そして食との出逢い。
それらの出逢いが、私の運命を大きく変えた。趣味や自由に没頭していた日々から、家族や社会、そして未来への責任を意識する人生へと歩みを進めるようになった。

「出逢い」とは、相手を拒まずに受け入れ、自分の中にそっと置いておくこと

「運命を変える」とは、自分だけを主体にするのではなく、その視点を家族や仲間、企業、日本、世界、さらには宇宙へと広げていくことだ。
ただし、それは自分という個を失うことではない。むしろ、自分をしっかりと保ちながら、その輪郭を広げていくことにこそ意味がある。

そうした出逢いの積み重ねが、運命を静かに、しかし確かに変えていくのである。

運命を変える行動

そして今、私はその運命をより良く変えるために行動している。
子どもたちの未来を思い描きながら、農や食の大切さを学び、伝えること。
日々の暮らしの中で関係性を意識し、その気づきをブログを通して発信していくこと。

それが、私にできる「運命を変える行動」だと信じている。

そして願うのは、この文章に触れた誰かの心に、小さな気づきや変化の芽が生まれること
その芽が静かに育ち、読者自身の運命をより良く形づくるきっかけとなりますように


※この記事は、雑誌『致知』(2025年10月号)の特集「出逢いが運命を変える」を読んでの個人的な感想です。
気になる方はぜひ、実際に手に取って読んでみてください。

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